不動産担保ローンの審査基準とは?信用情報は重要なので融資対策について徹底解説

資金調達の方法として、物件を所有しているなら不動産担保ローンの利用を検討する人もいるでしょう。不動産担保ローンは評価額によって大きな融資額を期待できるため、ビジネスへの投資などはもちろん、様々な用途に活用できます。

しかし、不動産担保ローンでも審査があり、必ず通過できるわけではありません。信用情報によっては拒否される可能性もあるため、しっかりポイントを把握しておくのは重要です。今回の記事では、不動産担保ローンの審査基準について内容を紹介致します。

不動産担保ローンで見られる信用情報と不動産価値!審査項目を確認

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不動産担保ローンは物件であれば、何でも審査を通過できるわけではありません。信用情報と不動産価値を金融機関は重視するため、その点を把握した上で申請するのが大事です。しかし、それぞれの基準については金融機関ごとに異なるので、どのような物件であれば審査通過するのか明確にはなっていません。不動産担保ローンを利用する際の審査項目と詳しい情報について内容を紹介致します。

信用情報は申込者の収入や返済履歴、勤続年数などがポイント

不動産担保ローンでは、申込者の収入が重要なポイントになります。基本的には年収が大きいほど「返済する余力がある」と金融機関は判断するため、借入れを前向きに検討してくれますが、金額だけではなく、返済負担率が大きなポイントです。

例えば、毎月の収入が50万円で返済額が20万円であれば負担率は40%となります。返済負担率が大きくなると審査は厳しく見られるため、自分の収入を確認して返済金額をチェックする必要があります。また、過去の返済履歴をチェックするのも重要です。

過去にローンの借入れやクレジットカードによるショッピング枠の利用などがあるなら、返済を滞納したことがないか、債務整理をした過去がないのかチェックされます。短期間による1、2回の滞納であれば不注意と判断されやすいので、大きな影響は出ないはずですが、延滞回数が多いと厳しい見方になるはずです。

自己破産をしているなら借入れはできないので、注意が必要です。勤続年数は安定して収入を得られるかという点で重要な項目です。年数が1年未満や数ヶ月だと継続性が不安定なので、金融機関からすれば審査を断られる可能性もあります。

特に開業したての個人事業主や法人は厳しい見方になるため、1年以上の継続があることをチェックして利用を考えてください。他にも現在の借入件数や年齢なども考慮されます。

不動産価値の審査基準は土地の評価や

不動産担保ローンでは、土地や建物の価値が審査の点で重要になります。不動産は当然ながら評価額が高いほど金融機関は安心感を得るため、価値が高いのかチェックするのが重要です。個人でも不動産の評価額は調査できるため、自分の所有している物件などはどの程度の価値があるのかチェックしてみるのがいいでしょう。

価格調査はいくつか利用できるものに種類があり、国土交通省が発表している公示地価、都道府県による基準地価、国税庁の路線価市区町村の固定資産税評価額の4つからチェックすることが可能です。金融機関によってどれを重視するのかは不透明な点もありますが、一般的によく用いられるのは国税庁の路線価です。

路線価の場合は他のものと比較すると割安に評価されており、金融機関はリスクヘッジができます。万が一の際に担保不動産を売却して資金を回収できなければ、金融機関は損失を被ることになるため、回避するためにも不動産の価値は申込みの際に重要です。

物件の状態としては築年数が新しく、都心などに近いものほど価値が上がる可能性が高いです。年数が少ないなら新しく状態に近いので需要が高く、都心部であれば買い手もたくさん現れることが予測できるので、前向きにローン契約を考えてくれます。自分の物件の状態は大丈夫なのかチェックしてみましょう。

信用情報機関に掲載された場合は融資は受けられないのか

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不動産担保ローンを利用するときは、いろいろな審査項目を見られますが、もし過去に金融事故を起こしてブラックリストなど信用情報機関に掲載された場合「融資を受けるのは難しい?」と疑問を持つ人もいるはずです。信用情報機関に掲載されたなら、どうすべきか内容を紹介致します。

申込みする金融機関によっては借入れできる可能性もある

信用情報機関はKSCやCIC、JCCの3つがあり、それぞれ保有している情報が共有されており、金融機関は審査のときに利用します。掲載されている方はブラックリスト入りしているため、基本的にどのローン契約も難しくなりますが、ある金融機関の場合は借入れできる可能性もあります。

大手の場合は基本的に不可能ですが、中小企業レベルの企業であればお客様との契約を優先してくれる傾向があるため、不動産担保ローンを前向きに考えてくれる可能性も0ではありません。金融機関によってはホームページでブラックリスト入りしている方でも契約OKにしている場合もあり、ノンバンク系でも申込み対応されているケースがあるので考慮してください。

保全率を確認して申込みを行う

不動産担保ローンを利用するときは、保全率の確認も行うべきです。保全率は主に担保評価額÷融資額になっており、仮に100万円の融資額で担保評価額が1,000万円であれば、保全率は高いので貸し倒れのリスクが下がり、金融機関も前向きに融資を検討してくれるはずです。

もし信用情報に記載されていても保全率を上げるために借入額を少なくするなら、金融機関も回収リスクが軽減されるため、前向きに融資を検討してくれます。ポイントを押さえて申込みを行うのが重要になるため、借入れを検討している方はこの点も含めて担当者と相談してください。

ブラックリストから消えるのを待つ

不動産担保ローンで信用情報に記載があっても、ずっと残っているわけではありません。掲載されても、借金を完済して5年以上の月日が流れるなら抹消されるため、その後は大手でも取引を行うことが可能です。

しかし、任意整理などを行っている場合は10年掲載される可能性もあるため、長期で待たなくてはいけません。もし、掲載がまだ残っているのであれば仕方ありませんが、もし日数が少ないのであれば、消えるのを待ってみるのも良いでしょう。

【まとめ】不動産担保ローンは審査項目に沿っているのか確認

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不動産担保ローンを利用するときは返済能力の有無に加えて、物件の評価額も重要になります。そのため、審査項目を確認して問題ないかチェックしてから申込みするのが大事です。ぜひ、考慮してみてください。