ビジネスを展開するなら、事業資金を得ることは重要です。資金が無い場合は、運営をスムーズに行うことができない。黒字でも倒産してしまう。そんな可能性があるため、ある程度の余力を得ておくのが成功のポイントです。
資金調達を行う方法はいろいろありますが、その中で銀行ではなくノンバンクの利用を計画する人もいるでしょう。ただ、利用する際はノンバンクによるメリットやポイントについて把握しておくのも重要です。今回の記事で内容のポイントについて紹介致します。
ノンバンクのビジネスローンと銀行融資の違い
ノンバンクとは主に消費者金融のことであり、銀行とは違った特徴を持っています。そして、クレジットカード会社、信販会社、リース会社なども含まれます。ノンバンクも銀行も金融機関としてビジネスローンを提供しており、事業拡大や開業資金として活用することができますが、どのような違いがあるのか把握しておくのは重要です。それぞれのポイントについて、まずは紹介致します。
金利や借入金額が異なる
ノンバンクと銀行では、金利や借入金額が異なります。ノンバンクの場合は賃金業者に分類されるため、法律によって総量規制の対象です。総量規制は利用者が返済能力を超えて借金することを防ぐための法律であり、原則として年収の3分の1以内に借入額を制限しなくてはいけません。
また、複数の会社から100万円以上を借りるときは、収入証明書の提出も必要になるため、ビジネスローンを組むときも制限がいろいろとあります。一方、銀行の場合はノンバンクの賃金業法が適用されないので、借入額においては年収の制限はなく、審査に基づいて融資を行ってくれるので、目的や希望額に合った借入れを行いやすいです。
また、金利設定もノンバンクと銀行では異なります。ノンバンクは基本的に金利が高く設定されており、8〜18%と法律で定められている設定の最大限度まで課され、負担が重くなる可能性も高いです。一方、銀行の場合は金利設定は低く、2〜7%ほどであるため、返済負担は軽減されます。金利と借入金額をチェックすると、ノンバンクは利用が難しい場合もあるため注意しておく必要があります。
融資までのスピードと審査の難易度
ノンバンクと銀行では融資までの期間も異なるため、ポイントを押さえておく必要があります。ノンバンクはスコアリングシステムによって審査を採用しており、個人や企業の信用度を点数化して借入れできる申込者なのか審査で判断します。このシステムによって融資までのスピードはかなり早く、業者によっては即日で融資をできるほどです。
早急に資金が必要になったときは、スピーディーに借入れを行うことができるため、重要な期日までに調達もしやすくなります。また、審査基準も業者によりますが、全体として厳しくはありません。年収が低い人や無職の人、また複数借入れをしていても審査通過できる場合があるため、申込みを前向きに考えることが可能です。
一方、銀行融資の場合は審査を長く行うため、入金までの期間が長くなる傾向です。申込みをしてから1週間以上の期間があり、入金日は1ヶ月後というケースもあります。さらに、審査も細かく見ていくため、提出する書類も多く、準備するまでにかなりの期間を必要とするケースもあります。
赤字の会社や複数の借入れをしている業者、税金未納などの場合は審査を通過するのは厳しいと言われているため、難易度を考慮して利用するようにしてください。
ノンバンクのビジネスローンを利用するメリットとデメリットとは？
ノンバンクと銀行では特徴が異なるため、それぞれのメリットやデメリットを考慮して利用する必要があります。資金調達するのであれば銀行の方が良いように思える事業者や経営者も多いですが、ノンバンクにも魅力はあるため、内容を紹介致します。
メリット.必要書類が少なくWeb上で融資を完結させることが可能
ノンバンクのビジネスローンは基本的に必要書類が少ないので、融資を受けるまでの準備も少なくて済みます。提出するのに必要なのは身分証明書や会社の登記簿、決算書などが揃っているならスムーズに申し込みを行うことができるため、前向きに検討できるでしょう。
また、業者の中には一度利用すれば次回からは提出書類を省くことも可能になるため、よりスピーディーに融資を期待できます。また、ノンバクは来店する必要がなく、Web上で完結させることも可能です。銀行の場合は担当者や支店長との面接を重ねなくてはいけないので、来店するための交通費や移動時間もかかるため手間がかかります。
しかし、店舗に行く必要がないのであれば、誰に会うこともなくスマホで完結できるため、どの場所にいても融資を行うことが可能です。スピードや手間をかけずに資金が必要な場合はノンバンクの利用を考えてみてください。
メリット.最短1時間での借入れと何度でも資金調達が行える
ノンバンク系の場合は最短1時間で融資を受けることも可能です。ノンバンクは上記でも紹介したように審査を簡略化してスピーディーに資金調達を行えるように取り組んでいます。すでに必要書類などを準備して情報入力もスムーズに行えるなら、入金まで1時間程度で行えるケースもあるため、より自分の用途や希望に合わせて調達が可能です。
さらに、ノンバンク系の場合は借入枠があり、利用者ごとに指定された限度内で何度も借入れや返済を行うこともできます。いざという場合や急な出費が必要になったときに検討できるため、利用を考えてみましょう。
デメリット.借入限度額が低く将来的に影響が出る可能性もある
ノンバンク系の場合は銀行と比較すると借入限度額が低いので、目標金額に達成しないケースもあります。ノンバンクは最高でも1,000万円ほどであり、ビジネスの状況によっては借入金額に達しない可能性もあります。その点、銀行の場合は借入額が数億円になるケースもあるため、借入金額という点を考慮するとデメリットになるケースもあるでしょう。
また、法人の場合はビジネスローンで借入れを行うと、決算書に情報を記載することになり、場合によっては信用を落とすケースもあります。便利な点もありますが、将来的なことを考慮して検討してください。
【まとめ】ノンバンクのビジネスローンを検討しよう
資金調達の方法として、ノンバンクのビジネスローンを活用することは可能です。ただ、ノンバンクでもメリットとデメリットがあるので、それぞれのバランスを考慮して利用する必要があります。慎重に検討してください。