有価証券の担保ローンとは?商品のポイントを紹介

資金調達の方法にもいろいろありますが、有価証券による担保ローンを利用できます。有価証券は配当金などを得るために購入している個人事業者や法人の方も多いはずですが、もし資金調達として活用できるなら、経営において大きなメリットになります。

ただ「有価証券による担保ローンとは何か?」「商品であれば何でも良いのか?」と疑問を感じる人もいるでしょう。今回の記事では、有価証券担保ローンの内容を紹介しましょう。

有価証券担保ローンを利用する際のメリットとデメリット

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有価証券担保ローンは、融資を受ける際に有価証券を差し出すことです。所有している財産価値のある証券の権利を担保として差し出すことで、価額分の資金を得ることができ、万が一返済が滞っても請求される心配がありません。

有価証券として差し出すことのできる商品は主に上場株式や国債ですが、今では手形やゴルフの会員券、小切手、運送証券なども対象としている金融機関も多く、自分の所有しているものが非有価証券でも担保としてお金を得ることも可能です。

利便性のある有価証券による担保ローンですが、どのようなメリットやデメリットがあるのか内容を紹介しましょう。

メリット.配当金や株主優待を引き続き受け取ることが可能

保有している株主を担保に入れても、配当金や株主優待などの特典は継続して得ることができます。担保にすると権利を譲渡することになるため、配当金なども受け取れなくなくなる心配をするかもしれませんが、運用については問題ありません。

有価証券による担保で得た資金と期間中に得られる配当金を計算すれば、ビジネスのやり繰りも計画しやすくなります。また、引き続き運用が行えることで、投資のチャンスも逃すことはありません。

株価が暴落した際や優良な物件を見つけた際、手元に資金が無くても投資できるので経営に関しても支障は生じません。このようなメリットの活用を考えて有価証券の担保ローンを考えてみましょう。

メリット.資金が突然必要なときに利用できる

有価証券担保ローンは、突然に資金が必要になった際に利用できます。ローンを組む際は審査や必要書類を準備するなど手間がかかり、住宅ローンや不動産担保ローンなどは直ぐに融資できません。しかし、病気やケガによる急な医療費やビジネスで契約上まとまったお金が必要になった際は直ぐに準備しなくてはいけない場合もあります。

その際、有価証券担保ローンであれば最短で当日や翌営業日で融資してもらえる場合があるので、直ぐに資金を得られます。また、使用使途に制限が無いのでプライベートなことでも自由に資金を利用可能です。窓口ではなく、オンラインによって資金を得ることもできるので、自宅にいながら資金を入手でき便利です。

メリット.株価が高ければ大口の融資を受けられる

有価証券による担保ローンは株式の価値が高いほど、大口の融資を受けることが可能です。初めて銀行などの金融機関で融資を受ける際、信用情報が積み上げられていないことから、大口の融資を断られてしまうケースもあります。

必要な金額を得ることができなければ、ビジネスなどに支障が生じるケースもありますが、有価証券担保ローンは株価が高いほど利用者の信頼が上がります。つまり、上場の株式を保有しているなら信頼性も高く、万が一返済が滞納されても売却して資金を回収できるため、他の方法よりも高額な融資を受けやすいです。

配当金などの受取りも計算すると、金額によっては利息分を相殺できる場合もあり、返済する負担を軽減できる可能性があります。

デメリット.担保割れによる追加されるリスクがある

有価証券担保ローンは一度差し出すと終わりではなく、状況によっては商品を追加しなくてはいけない場合もあります。株価は常に変動しており、急激に値下がりして値が暴落するケースもあります。

もし担保の価値が大きく下がれば、金融機関は資金を回収できないリスクも高まるため、追加で担保を差し出さなくては、最悪有価証券を売却される可能性も生じるでしょう。追加のリスクは証券会社によって異なるので、事前に確認して自分にとって大きな負担にならないか判断してから利用してください。

デメリット.強制的に売却されるリスクもあります。

有価証券担保ローンは、強制的に売却されるリスクもあるため注意すべきです。有価証券担保ローンを組んだ後に価値が下がって一定基準に達すると、金融機関は借入れのリスクを補填するために売却して回収する手段をとります。

ただ、価値が下がって基準値を超えた際、始めは担保の追加を請求されるため、直ぐに売却されることはありません。しかし、すでに株式など差し出すものが無い場合やリスクを補填するほどの価値がない有価証券だと、金融機関は強制売却を執行する可能性があります。

売却されると自分が所有していた配当金の権利を失うことになるため、大損することになるでしょう。そのため、定期的に値動きや条件のチェックをして、リスクを軽減するようにしましょう。

有価証券担保ローンを利用する際のよくある質問

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有価証券を担保ローンを利用するとき「この問題はどう対処すれば良いの?」と疑問を感じることもあるでしょう。有価証券担保ローンを利用するときに、よくある質問に関して内容を紹介します。

有価証券担保ローンで資産運用を活用できる場面には何があるの?

有価証券担保ローンで得たお金は、基本的に自由に使用できます。そのため、どんな場面でも活用できますが、例えば、ローンの借り換え、株価下落時の追加購入、優良物件への投資、高利回り債権の購入などです。

特に、有価証券担保ローンは金利が比較的低いので、投資の資金として活用しやすい点があります。他の場面でも融資金は使用できるので、活用してください。

融資までの流れとは?

有価証券担保ローンの流れは基本的に

・必要書類の準備

・申込み

・審査

・契約

・融資

となります。

本人確認書類などを準備して申込書に必要事項を記載して提出すれば、保険会社などが審査して契約を締結できます。その後に指定の銀行口座や証券口座に振り込まれるのが一般的です。

利用できる有価証券には何があるの?

金融機関によって提供や提携先が異なりますが、上場している証券などは基本的にどこでも対応してくれるはずです。例えば、Jトラストグローバル証券(JTG証券)、東海東京証券、野村證券、SBI証券などの銘柄があります。

【まとめ】有価証券担保ローンの利用を考えてみよう

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有価証券担保ローンは融資として利用できますが、メリットやデメリットもあるため、しっかり内容を把握しておく必要があります。リスク管理もした上で活用を検討してください。